パンドラの箱

自分の書いた小説などの文章をアップします。 いろんなジャンルがありますので、よかったら読んでいってください。読み逃げ全然OKですw

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私にはとっても素敵な彼がいるの。
優しくてあったかくてご飯を作るのがうまくて笑顔がとてもすてきなひと。
彼と一緒にいるようになってどのぐらい経ったのかしら。
「いつまでも一緒にいようね」ってだっこしながら言ってくれるとき、とてもとても幸せな気持ちになるの。
「…うん、ずうっといっしょ」
全身をすり寄せて私も誓う。それは聖なる約束だから。

でも、彼はある日突然、全く知らない女を家に連れてきたの。
その女は、いきなり台所で料理を作って彼や私にふるまった。
私が料理全然できないって知ってて…なんか切なくなった。

女が帰ったあと、私は怒ってその日はもう彼とは口を利かなかった。
彼はいつも一緒に眠る私が側にいないと思って寂しそうにやってきたけどずうっと無視したわ。
当然でしょ。

でもその女はひんぱんに家にやってきたの。
しかも、どんどん居る時間も長くなってきた。
彼が帰りが遅いときは、私と彼女だけの時間もあった。
でも私はいつも他の部屋で寝たり遊んでいたりした。

ずっと一緒にいようって言ったのに。彼はもう私のことは嫌いになったの?

ある時、私は見てしまったの。
彼が彼女に「ずっと一緒にいようね」って言っているのを。

私だけの言葉だと思っていた。

もう、私はいなくていいんだ…。

気がつくと外へ出ていた。あまり家の外から出ることがなかったから、どこへいけばいいのかよくわからなかった。
柄の悪いやつらに絡まれたり、酔っ払いが寄ってきたり、子どもに追いかけられたり…。
逃げてばっかり。

でも私にはもう帰るところがない…

雨が降ってきた。
冷たい雨。
身体も心も寒くなってくる。

彼と会ったのもこんな雨の日だった。

雨に濡れて、親とはぐれて行くところもわからなくて、私はもう死んじゃうのかなってぼんやりと思ってた。
そんなとき、傘を差してきたのが彼だった。
切なそうな顔で私を見ていたので、思わず私は彼をじっと見てしまった。
こんな優しい目で見つめてくれた人は初めてだった。
そしたら彼はにっこりと笑って、私を家に連れて行った。
それからずっと彼の側が私の居場所だったんだ。

あったかくて、やさしくて居心地のいい、私だけのばしょ…。
でも、もう全部、あの人のものになっちゃうのかな。

そのとき聞き覚えのある声がした。
「…いた!いたよ、修二さん!」
…彼女、だ。
その声を聞きつけて彼が駆けてきた。彼女もすぐ後ろにいた。
彼は、私を見るとほっとしたように笑った。
…ああ、この顔に弱いんだ。
私は黙って彼の腕の中に抱きとめられた。
「…こんなに濡れて、風邪ひくぞ」
「見つかってよかったわね。どうしたのかと思った」
「こいつを拾った時こんな雨の日だったから、雨で親でも懐かしくなったかなあ」
「そうね。まだ子猫だものね」
「……ニャァ…」

彼と彼女の優しそうな声が頭の上でする。
「お前が逃げちゃったかと思って心配したよ。ずっと一緒にいような」
彼はタオルで私の頭をごしごしと拭きながらたまに頬をすり寄せてくる。
彼女はやれやれ、という顔で私たちを見ていた。
なんとなくまだ私の方が勝ってるのかな。

…仕方ないわ。私は優しいから許してあげる。

END
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関谷うらら
  • Author: 関谷うらら
  • 妄想大爆走な文章を書くのが趣味の♀です。
    「妄想は自分を裏切らない、妄想も自分を裏切ってはならない」が座右の銘ですw

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